6月14日 万葉苑だより

2020年6月17日

令和2年6月14日(日)

気象予報では雨降りだったが朝からまずまずの天候。息子のお嫁さんの車で苑まで送ってもらう約束だったが、都合で少し遅れるとのこと。10時ころやっと到着。もとより苑では作業のさなか、やがて10時の休憩時間。新しいメンバーも増えて19名の参加。

先だってから修理中だった池もきれいに整備されており、ジュンサイの花が咲いていた。白石さんの話では、アザサもよく咲いていたとか。話題はやはり「新型コロナ騒ぎ」世界中大変な事態で、だれにも予測がつかないので困ったものだ。人類の英知に期待するより仕方がなさそうだ。
 

 

今日の万葉ミニ講座は「うのはな(うつぎ)」

 五月山卯の花月夜ほととぎす 聞けど飽かずまた鳴かぬかも

  作者不詳(巻10~1953)

「うのはな(うつぎ)」は各地でよく見かける落葉低木。初夏のころ星形の白い花をつける。野山を白く飾る風景はまさに初夏の絶景である。

歌の意味は「五月の山に卯の花が咲いて月の美しい夜、ホトトギスの鳴く声が聞こえる。このような夜のホトトギスはいくら聞いても聞き飽くことはない。もっと鳴いてくれないかな」

このメモを書いたころまではホトトギスの声を聴かなかったが、一昨日の夜家の周りで確かに鳴いていた。

「卯の花を目がけてきたかほととぎす」と子規も詠んでいる。

(参加者:白石、河本、山之内(保)、山之内(平)、辻原、村上(え)、浜口、村上(仁)、重松、藤原、丹原、上甲、瀬川、安永、弓場、辻内、宮崎、小倉、宮内)

(藤原)

9月9日~10日 万葉苑便り

2019年9月11日

9月9日(月)

 今日は広島県府中市上下町の万葉集研究団体有志の方々25名が、愛媛万葉苑の視察に来苑されました。代表の馬場清さんから予め連絡を頂いておりましたので、お迎えして苑内を案内いたしました。

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 幸い昨日発見した「ナンバンキセル」を紹介し、白い実を結んでいる「ムラサキ」や「ジュンサイ」を見て頂きました。「にぎたつ碑」の前では一同揃って記念撮影もありました。

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 案内の途中いろいろの方からお話を伺いましたが、バスの車中でいろいろ勉強会をされて来られたようで皆さんの博識に感心しました。中でも水上さんは万葉植物の実物見本を持参されており、また別に「ムラサキ」に詳しい方もおられ恐れいりました。
 水上さんの見本「ひし」は苑にありませんので私宅の水槽に挿し木しましたので楽しみです。ともかくも久しぶりに楽しいひと時を過ごしました。
 たまたま松山百店会発行の「松山百点」の今月号に愛媛ゆかりの万葉歌特集があり、隣接の一草庵の記事もありましたので、急遽手配して各人にお配りできました。上下町には「カタクリ」の集団自生地もあるとか、これからの交流を楽しみにしております。

9月10日(月)

 この日は愛媛県遺族会・英霊に応える会共催の「青年部・婦人部合同研修会」が開催され、講師として「万葉集と新元号令和」について話させて頂きました。内容は ①愛媛万葉園の由来 ②元号とは ③改元について ④出典万葉集について ⑤令和について などでした。200名余りの熱心な会員に気圧されながら、なんとか責任を果たしました。いつもながら準備に欲張り過ぎて消化不良気味でしたが、新元号のお蔭で万葉苑や万葉集も世に出て良い機会に恵まれました。

(藤原)