万葉苑定例奉仕

2010年9月12日

9月12日

相変わらぬ快晴。残暑どころでない異常な暑さ。

しかし、11名の参加を頂いて苑はきれいになりました。

御幸寺山の頂上付近3分ほどが旱魃被害で赤くなっておりました。苑内でもカツラが枯れ、

カシワとタチバナが気息奄々。思い切った管注潅水を試みましたがどうなることか心配です。

今日のミニ講座は「奥山のしきみが花の名の如や しくしく君に恋ひ渡りなむ」 

大原今城 巻20-4476でした。

今日は昨日報道された「斉明天皇御陵確定か」の記事について解説しました。

斉明天皇は、万葉苑にとっては格別のお方です。661年征西の途次道後温泉に滞在され、

愈々出航の際に詠まれたのが「にぎたつの歌碑」として苑内に建立されております。

7月定例奉仕日

2010年7月13日

7月11日(日)曇り

長引く梅雨の影響で、今日はすっかり雨の予定でしたが、予報は外れて結構な日和でした。

先月が雨で珍しく休みでしたから、久しぶりの奉仕になりました。

 しかし、6月30日に松山北高校の奉仕があったばかりで、苑内はまずまずでした。

今日のミニ講座は先月の予定が繰り越されて、「かしは:柏」

歌は「印南野の赤ら柏は時あれど 君を吾が思ふときは実なし」 

                  安宿王(あすかべのおう)(巻5-18)

元は、食物を盛ったり覆ったりする葉を「かしは」と呼んだらしい。

その代表が柏でこの葉で包んだ餅を「柏餅」と呼んでいる。

柏の少ない伊予路ではサルトリイバラ(サンキラ)を使う。

歌の意味は「印南野の赤ら柏が色ずくのは時期が決まっているが、

私が君を思うことは時の区別など全くありません」

この歌は天皇に対する忠誠心を歌ったものである。

印南野は現在の兵庫県加古川市、加古郡、明石市一体を指す。

加古郡稲見町には「いなみ野万葉の森」がある。(藤原 茂)

平成22年度総会

2010年6月29日

平成22年6月25日(金)

午前11時から、護国神社会議室で平成22年度総会を開催した。

事業報告・決算承認、事業計画・予算の承認

会則変更(事務所変更)等が行なわれた後

任期満了に伴う役員改選があり全員再選されたほか

新しく麻生俊介氏(伊予銀)と一色哲昭氏(愛媛銀)が理事に新任され

木原光一(伊予銀)・松井宏治氏(愛媛銀)が監事に新任された。

事務所の変更は、護国神社内に移されたものである。

この日から護国神社の「HP」がオープンしたことが

小川宮司(本会副会長)から公表され

県遺族会(みゆき会館)・万葉苑がそれぞれリンクし便利になった。 

万葉苑 総会2

第44回万葉祭り

2010年5月6日

5月5日(水)晴「こどもの日」

護国神社

まさしく【五月晴れ】のこの日

新緑に包まれた愛媛県護国神社において

恒例の「第44回愛媛万葉祭り」を開催した。

午後1時から護国神社拝殿で小川宮司が齋主となって祭典神事挙行。

 奉納:献吟「額田王」清吟堂吟友会、舞は紫雲館吾妻流。

万葉苑 奉納1

続いて杖術「神道夢想流」を愛媛県杖の会。

万葉苑 奉納2

 

にぎたつ碑

「 にぎたつの碑」も滴るような新緑に包まれていた。

訪れる人は稀だが、静寂の中に凛とした風情を醸していた。

 

 続いて、会場を西参列殿に移して「万葉祭行事」が行われた。

初めに、土居俊夫愛媛万葉苑保存会長の挨拶。

万葉苑 土居会長

その後、森高県議など来賓の挨拶をいただいた。

講演は「朝鮮半島と松山」と題して

岡田中学校大津寄章三教諭が

戦前、朝鮮で聖者と呼ばれた「重松髜修さん」について話された。

 そのあと祝宴に入り、和やかな中にも

最近の政局について辛辣な意見交換なども行われていた。

連休中にもかかわらずご参加いただいた皆さんと

会の準備にご奉仕いただいた皆さんに

心から御礼申し上げます。(藤原 茂)

4月定例奉仕

2010年4月22日

 4月11日(日)晴

今日は漸く春らしい陽射しだが、相変わらずの不順なこの頃。

恒例の奉仕日だが人数は少し淋しい。

久しぶりに藤森さんが参加され、「おもひぐさ(なんばんきせる)」

の種蒔きをしてくださった。「おもひぐさ」はススキ、ミョウガ、

サトウキビなどの根に寄生する1年生の寄生植物。

毎年、藤森さんの種蒔きのお陰で観賞できます。

今年も初秋頃の開花を楽しみにしております。

有難うございました。

万葉苑1

 

万葉苑2

 早くから開花宣言のあった桜も、その後の寒さで長持ちをしておりました。

苑内では、「からたち」の花が満開でした。

万葉苑清掃

 「からたち」の花

万葉苑 花

今日のミニ講座は「かはやなぎ(ねこやなぎ)」

 山の際に雪は降りつつしかすがに

        この川楊は萌えにけるかも

                        作者不詳(巻10~1848)。

待ちに待った春が、やっとそこまでやってきたのだなという感じが滲んでいる。

幼い頃、まだ雪深い小川の畔に、白銀色の「ねこやなぎ」の芽が、

時に氷柱をつけて、早春の朝陽に光り輝いていた美しさと

春を迎えた喜びの感動は、今でも忘れられない思い出である。