10月6日 万葉苑便り

2019年10月8日

令和元年10月6日(日)

 昨夕から始まった松山地方祭の最中で、お忙しい中のご奉仕ご苦労様でした。今日は護国神社の秋の例大祭を前にして、苑内や慰霊碑の清掃のため三宅県議グループの奉仕。まことに有難うございました。

 今日のミニ講座のテーマは「みつながしは(かくれみの)」。
「みつながしは」は、集中巻2の90「君が行き日長くなりぬやまたづの 迎へを行かむ待つには待たじ…衣通王」の後註から採られています。
ところが、巻2の85には「君が行き気長くなりぬやまたずね むかへか行かむ待ちにか待たむ…磐姫皇后」があり、古事記、日本書紀、山の上憶良の類聚歌林でそれぞれ説明が異なっています。
ここでは衣通王の歌は松山の姫原の伝説に縁があり、やまたづ(にわとこ)で解説しています。

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今日もまだ「おもひぐさ(ナンバンキセル)」が咲いており、ムラサキは多くの種子を着けて白い実が目立ってきました。
ところで、今日は白石さんと小倉さんから聞いたのですが、万葉苑にも遂に鹿や猪が出たそうです。市内に猪が出たと言うニュースは承知しており、ましてや高縄山系に連なる万葉苑では不思議ではありません。しかし、やはり驚きでした。

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(藤原)

9月9日~10日 万葉苑便り

2019年9月11日

9月9日(月)

 今日は広島県府中市上下町の万葉集研究団体有志の方々25名が、愛媛万葉苑の視察に来苑されました。代表の馬場清さんから予め連絡を頂いておりましたので、お迎えして苑内を案内いたしました。

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 幸い昨日発見した「ナンバンキセル」を紹介し、白い実を結んでいる「ムラサキ」や「ジュンサイ」を見て頂きました。「にぎたつ碑」の前では一同揃って記念撮影もありました。

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 案内の途中いろいろの方からお話を伺いましたが、バスの車中でいろいろ勉強会をされて来られたようで皆さんの博識に感心しました。中でも水上さんは万葉植物の実物見本を持参されており、また別に「ムラサキ」に詳しい方もおられ恐れいりました。
 水上さんの見本「ひし」は苑にありませんので私宅の水槽に挿し木しましたので楽しみです。ともかくも久しぶりに楽しいひと時を過ごしました。
 たまたま松山百店会発行の「松山百点」の今月号に愛媛ゆかりの万葉歌特集があり、隣接の一草庵の記事もありましたので、急遽手配して各人にお配りできました。上下町には「カタクリ」の集団自生地もあるとか、これからの交流を楽しみにしております。

9月10日(月)

 この日は愛媛県遺族会・英霊に応える会共催の「青年部・婦人部合同研修会」が開催され、講師として「万葉集と新元号令和」について話させて頂きました。内容は ①愛媛万葉園の由来 ②元号とは ③改元について ④出典万葉集について ⑤令和について などでした。200名余りの熱心な会員に気圧されながら、なんとか責任を果たしました。いつもながら準備に欲張り過ぎて消化不良気味でしたが、新元号のお蔭で万葉苑や万葉集も世に出て良い機会に恵まれました。

(藤原)

9月 万葉苑奉仕

2019年9月8日

令和元年9月8日(日)

 今日は残暑と言っても盛夏のように暑い日でした。台風13号と15号の影響を心配していましたが、幸い暑さだけでほとんど影響なく順調に作業ができました。いつものメンバーが大方揃い有難うございました。

 この日予定していたミニ講座の題目は「こなら」またの名は「ははそ」
苑の「こなら」は旧宮司官舎の裏手に立派な木がありましたが、駐車場拡張の犠牲になったと思い込んでいましたら、後継の立派な「こなら」が育っていて安心しました。歌は東歌の「下毛野の美可母の山の小楢のす 真麗し児らは誰が笥か持たむ」東歌:巻14~3424でした。

令和元年9月 万葉苑清掃奉仕

 「こなら」は一首「ははそ」が三首「なら」も一首。これらは総て「こなら」を詠んだものとしている。その一首「大君の任のまにまに島守に 我が立ち来れば ははそ葉の母の命は……大伴家持:巻4~4408」について、先の大戦体験者として「出征兵士を送る父母の、幾時代を経ても変わらぬ、子を思う親の心情」を披露しました。

 今日苑に着くと白石さんと小倉さんから「おもひぐさ(南蛮キセル)が咲いたとの朗報が届きました。昨秋県下某所の産地に採集に出掛けたが見当たらず気になっていた名花です。
一昨年の株が元気に残っていたようです、大事に見守って下さい。

ナンバンギセル

参加者:白石、小倉、瀬川、竹松、三浦(美)、三浦(光)、辻原、藤原、宮内、山之内(保)、山之内(平)、辻内、浜口、弓場、ウス井

(藤原)

8月 万葉苑便り

2019年8月19日

 8月11日(日)は、梅雨のお盆前の大事な奉仕日でした。家事の方も多忙な時でしたが、いつものメンバーが揃い有難うございました。

 この日予定していたミニ講座の題目は「ひめゆり」の「夏の野の繁みに咲ける姫ゆりの 知らえぬ恋は苦しきものぞ 大伴坂上郎女:巻八~一五〇〇」でした。
姫ゆりは大野ヶ原の万緑の中に、真紅のゆりが点在し雅趣豊かなものでしたが今は無理。苑にあった姫ゆりも絶滅。淋しいですね。

 この日出発前に小倉さんから電話があって「今日は苑でできたマクワ瓜の試食を準備します。できればミニ講座は「うり」になりませんか」と。
急いで準備何とか間に合い「うり」を追加。「瓜食めば子供思ほゆ 栗食めばまして偲はゆ何処より来たりしものそ 眼交にもとなかかりて 安眠し寝さぬ 山上憶良:巻五~八〇二」は、反歌の「銀も黄金も玉も何せむに 勝れる宝 子にしかめやも」と共に余りにも有名な歌である。

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奉仕作業は暑さ厳しい中を、15日の終戦記念日祭を前にして、園内と慰霊碑の清掃・供花をした。(藤原)
 

7月 万葉苑便り

2019年7月14日

7月14日 (日) は梅雨の最中の奉仕日でしたが、案の定昨日からの雨模様。
この日、市民大清掃日と重なっていましたが共に中止となりました。

この日予定していたミニ講座の題目は

 「ぬばたまの 黒髪山のやますげに 小雨降りしき しくしく思ほゆ」

   柿本人麻呂歌集 (巻11~2456)

「ヤマスゲ」は一名「リュウノヒゲ」 その実は濃い碧色でビードロと言って女の子が持ち遊び、男の子は竹鉄砲の弾にして遊んだ。
歌は「黒髪山の山菅に、しきりに小雨が降り続いている。あの降りしく小雨さながらに、私はあの人のことを想っている」と。

この五月、新年号「令和」が決定しました。国書の万葉集からの出典という事で話題になり、万葉苑では下記のような説明札を立てました。

新元号「令和」に決まりました。(新元号は二四八番目の元号です)
平成三十一年四月一日、政府は新しい元号を「令和」と決定しました。
「令和」の出典は「万葉集」から引用されました。
元号の出典が日本の書物(国書)となったのは初めてです。
出展となった万葉集の巻五「梅の花の歌三十二首」の序文には、

 初春令月、気淑風和、梅鏡前粉披、蘭珮後香薫

とあります。

読み:初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、
 蘭は珮後の香を薫す。 (大宰府師 大伴 旅人作)
意味:初春のよい月です、空気はよく風は爽やかに、梅は鏡の前の美女が
 装う白粉のように開き、蘭は身を飾った香のように薫っています。

新しい時代が希望と喜びに満ちた良い時代でありますよう願っております。

 平成三十一年四月一日  愛媛万葉苑保存会

愛媛万葉苑 新看板

新元号 令和

(文責:藤原)