12月12日 万葉苑だより

2021年12月12日

令和3年12月12日

 今日は師走には珍しく好天気で参加者も25名と多勢。しかも歳末御多忙の中を塩崎衆議院議員と三宅県議も参加いただきました。心から感謝いたします。

苑内の紅葉は盛りも過ぎて専ら散り急ぐ感じ。掃いてもはいても散る落ち葉には風流を超越しての感。それでも帰路に着くころは面目一新綺麗になりました。

 今日のミニ講座は「まつ」。歌は有馬皇子の

 「磐代の浜松が枝を引き結び 真幸くあらばまた還り見む」

有馬皇子が斉明四年(六五八)蘇我赤兄の謀略に掛かって反乱を企てたが捕らえられ謀殺された途中の歌で、十九才の皇子の心願の歌です。

松は本来四季を通じて色を変えず樹齢も長いことから神性・霊性の宿る木として神聖視されてきました。

歳末の時期お目出度い歌も

 「茂岡に神さび立ちて栄えたる 千代松の木の年の知らなく」

  紀朝臣(巻六~九九〇)

今日はまた宮内さんから「岡ワカメとみかん」丹原さんから「愛宕柿」の差し入れがありました。宮内さんには「おぎ」を採集してきていただきました。深謝々々…

藤原

9月12日 万葉苑だより

2021年9月12日

令和3年9月12日

 今日は薄曇り、台風の影響か蒸し暑かった。それでも熱心な有志の方々が20名ほど参加頂きました。苑内も小規模ながら漸次纏まってきました。

 今日は珍しいお客様が見えました。上甲さんが苑内で撮った「アオバズク」の写真を披露されてびっくり。これまでも小倉さんから聞いていましたが、写真で目にかかったのは初めてでした。
「アオバズク」は市街地に生息する「フクロウ」。名前の由来は「青葉の季節に亘ってくるミミズク」から。

 珍客と言えば塩崎彰久さんが三宅県議さんと一緒に万葉苑の奉仕に参加された。私は彰久氏の祖父の潤先生以来、お世話になってきた関係でひとしお灌漑深かった。今日も隊友会の新顔も見えて21名。本当にご苦労さんです。

 愛媛県は新型コロナの蔓延防止党緊急措置が予定通り今日まで続いているのでお弁当は持ち帰りにして、万葉ミニ講座(はぎ)だけで解散。

ところが午後額田宮司から電話で「秋川啓人会長逝去」の報せが入りびっくり仰天。先だって秋川会長と電話で話したばかり」予想もできない訃報に愕然のてい。今はただ「在天の霊よ安らかなれ」と祈るのみ。

藤原

12月27日 万葉苑だより

2020年12月28日

令和2年12月27日

 今日は恒例の年末清掃奉仕日。好天に恵まれてあまり寒くもなく有難いこと。三宅県議ご夫妻をはじめ後援会の方も参加いただき総勢23名。お蔭さまで苑内はもとより慰霊碑、にぎたつ歌碑周辺などもきれいに清掃されて新春を迎える準備も無事完了。

 今日のミニ講座は、最近観光地で流行っている「何とか学」を真似して「愛媛万葉苑学」を試作して見ました。これから会員のご意見などを加えて纏めてみたいと思います。


 
 前回13日に出来た掲示板には、早速小倉さんの手で苑に来る小鳥たちの写真が掲示されていました。
今日も宮内さんから岡ワカメを頂きましたが、丹原さんからも見事な愛宕柿を差し入れて戴きました。私は早速干柿にしました。有難うございました。

 顧みて今年はコロナに明けてコロナで暮れました。誰にも先の見えない暗中模索の年でしたが、来年は必ずや人類の英知でコロナ禍を克服して、明るい光明を見つけるでしょう。

 お互いに自愛してよい新年を迎えられますよう心からお祈りしております。

(藤原)

10月11日 万葉苑だより

2020年10月12日

令和2年10月11日

 台風14号の影響を気遣っておりましたが、幸い殆ど影響もなく過ぎ去りました。朝から時折陽がさす秋日和、気温も19度とか結構熱いほどです。奉仕の方も19名お世話になりました。ミニ講座の前に三宅県議から最近の県政情報をご披露いただきました。

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 今日の万葉ミニ講座は「ユヅリハ」。正月のお飾りに使われる縁起の良い翼物です。

「ユヅリハ」は「譲る葉」で春に新しい葉(子供の葉)が伸びてから、古い葉(親の葉)が落葉することから、橙(ダイダイ)と共に代々家が継がれて栄えてゆくという縁起ものです。しかし、松山地方でも「ユヅリハ」を継承しているのは今では珍しくなりました。

 歌は

 「古に恋ふる鳥かも弓弦葉の 御井の上より鳴きわたり行く…弓削皇子」

この歌は弓削皇子が額田王に贈った歌です。

 額田王は万葉苑にも歌碑のある所縁の方ですが、この当時天智・天武の代とは時も隔たり、疎外された寂しい境遇にあったと思われます。その額田王に、やはり似たような境遇にあった弓削皇子の気持ちが表れています。

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 苑内のフジバカマに3頭のアサギマダラが飛んできておりました。アサギマダラは秋日本本土から南西諸島、台湾に移動することで有名。蝶の羽にマーキングして調査されていますが苑ではマーキングはしませんでした。

 
いつも変わらぬご奉仕有難うございました。

(参加者:白石、大竹、河本、辻原、辻内、三宅(ひ)、三宅(み)、上甲(あ)、上甲(か)、村上、重松、浜口、藤原、山之内、井上、丹原、宮内、小倉、酒井)

(藤原)

8月9日 万葉苑だより

2020年8月9日

令和2年8月9日

 梅雨明け後の奉仕日は猛暑の日。にもかかわらず20余名の参加。三宅県議一行のほか隊友会の皆さんお揃いで恐縮です。今日は神社の額田宮司さんから皆さんへ「お授けもの」を頂きました。有難うございました。


 

 今日の万葉ミニ講座は「かつら」と「さきくさ」。
実は私のミスで重複しましたので、季節柄「かつら」を選びました。

歌は作者不詳の

 「向つ丘の若楓木下枝取り 花待つい間に嘆きつるかも」

でした。

「かつら」を詠んだ歌は3首あるが、実体の「かつら」を読んでいるのはこの歌だけである。県下では面河の大成と、大洲の出石寺、伊予三島の巨木が有名。


 

 他に今朝の読売朝刊にあった、京大広井教授の「コロナ後、持続可能な社会に移れるか、分岐点は5年後」という記事を紹介。
全国で8万箇所ある「鎮守の森」の効用を披露した。「万葉苑こそそれにふさわしい鎮守の森」であると。


 

 苑内に嬉しい掲示板ができて、長崎大村の梅野幸代さんのお便りが目についた。

 「松山の万葉の道あゆみゆき むらさきの花出逢えてうれし」

と、歌が添えられていた。ご厚志とともに有難く頂きました。

 並んで、わがメンバーの大竹美沙子さんの絵手紙も展示されていました。
大竹さんの作品はたくさん拝見しましたがいつも感心しております。先の京大広井先生の説のように万葉苑のパワーポイントぶりを発揮しましょう。

(藤原)